業界の立場と責任・・・
日本の木造建築(特に住宅)は、地震による被害とともに技術進歩してきた。
予測不可能だった大規模地震での建物倒壊を経験し、法令をその度見直し、
更なる安全性を追求してきた。
しかし、2005年に安全性を無視した大事件が起こる。
耐震偽造事件・・・
国は耐震偽造事件のあと、威信をかけて再発防止に出た。
業界で信頼されていた建築構造の偽装によって、「官」のプライドを酷く傷つけた。
災害・耐震意識が高まっている昨今、再発防止は当然のことである。
しかし、改革した構造計算のソフト化によって建築市場に莫大な損害を与えた。
予想していた以上に、時間がかかってしまったのだ。
着工数が大幅激減。
前代未聞の確認申請が受理されない期間が続いたのは、ご承知の通りである。
大手ゼネコンをはじめ倒産が相次いだ。
結局、ダメージを多く与えられるのは末端の中小企業である。
昨年、「モンスターペアレント」という単語が話題になった。
学校に対して理不尽な要求を繰り返す、保護者のことである。
大事に子供を育てるのは当然だが、要求が理不尽な人の共通点は、
「自己中心的」ということである。
モンスターペアレント本人からすると、
不安な社会から身を守るため。
精神的ストレスがかかる学校から、子供の身を守るため。
相次ぐ教育者の不祥事で信用できない・・・など。
どうも、社会不安 と 学校内不安 は連動しているようだ。
同じ傾向で、木造建築業界にも一方的な「クレーマー」が後を絶たない。
※ここでの「クレーマー」とは理不尽で自己中心的な要求をする人とする。
そして「クレーマー」は幅広く一般人に広まっている。
顧客・オーナーに限らず、業者間取引でも「クレーマー」は多い。
顧客は誰でもインターネットで自由に情報を取得でき、
要望が多岐にわたってきているからだろうか?
今後もクレームが発生しやすい環境が続くと考えられる。
木造建築は、大工さん・ビルダーの技術力で支えられてきた。
そこに全自動プレカット化によって、大きく市場がビジネス化・システム化
されてきた。
実はこの技術力とビジネス化のバランスが、非常に難しく発展途上の分野である。
木造建築業界を取巻く環境は、日々変化している。
安心かつ安全な社会へ−
企業の役割が、より一層問われる時代に入りました。
(社)日本建築学会
(社)日本建築家協会
(財)日本住宅・木材技術センター HOWTEC
株式会社ダイテック (福島県いわき市)
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